藤澤 正人 学長
- 2005年4月
- 神戸大学大学院医学系研究科教授
- 2014年2月
- 神戸大学医学部附属病院長
- 2018年2月
- 神戸大学学長補佐
- 2019年4月
- 神戸大学大学院医学研究科長、医学部長
- 2021年4月
- 神戸大学長
神戸大学は、1902年、明治35年に、兵庫県下で最初の高等教育機関として、「神戸高等商業学校」が設置されて以来、本年で120周年を迎えました。開学以来、「学理と実際の調和」という理念を掲げ、「真摯?自由?協同」の精神のもと、普遍的価値を有する「知」を創造するとともに、人間性豊かな指導的人材を養成することを、使命としてきました。
今日、世界においては沙龙国际娱乐_澳门金沙投注-官网パンデミックをはじめ、災害、気候変動、環境?エネルギー、貧困、ジェンダー平等、国際紛争、健康、福祉問題など、我々が取り組むべき課題は、枚挙にいとまがなく、地球と人類の持続可能性において、深刻さが増してきています。それゆえ、常に世界の最新情報や最先端技術を基に、現在の地球規模的難題についてあらゆる世代、多様な価値観の人々が一緒に考え、問題意識を高め、人類が協調して、その解決策を見いだし、SDGsの達成も視野にいれて、10年後20年後の未来社会を切り拓いていかなければなりません。
そこで本学では文理を超えた異分野融合や新学術領域における成果を活かし、全学の幅広い分野にわたりSDGsを目指した取組を推進するため、地域社会や産業界とも連携してSDGsの理念が共有できるよう努めるとともに、その取組みの成果を広く国内外に発信していくことを2019年に宣言したほか、2020年2月には「SDGs推進室」を設置し、社会課題解決に向かって、新たな価値の創造や未来社会への大学の知の実装に取り組んでいます。
また、温室効果ガスによる地球温暖化や気候変動等の環境問題が全世界的に注目されるようになって久しく、その解決に向けて低炭素、脱炭素、さらにはカーボンニュートラル、ゼロカーボン、カーボンオフセットなどに代表される種々の方策や基盤技術の研究?開発、制度の設計?導入がさまざまなレベルで進められています。このような環境問題に対しては、世界規模での取組が必要であることはもちろんですが、取組?活動として一人一人ができることを積極的に実行することが肝要です。そのためにも、まずはこれらの問題や概念を正確に理解することが重要となってきます。このような背景のもと、神戸大学では2022年10月にカーボンニュートラル推進本部を設置し、兵庫県、株式会社神戸新聞社、公益財団法人地球環境戦略研究機関および株式会社三井住友銀行との間で、「脱炭素社会の推進に関する包括連携協定」を締結することについて合意しました。本協定において、神戸大学、兵庫県、神戸新聞社、IGESおよび三井住友銀行の5者が相互に連携し、脱炭素化に関する知見や技術を活用することで、事業者および県民の脱炭素化の機運醸成を図り、地域経済の活性化および競争力の強化に貢献してまいります。
今後、より一層、様々なステイクホルダーの皆様との垣根を越えた交流を深め、神戸大学への愛着と思いやりのある皆様とともに協働し、ONE KOBE FAMILY、一丸となり、『グローバル社会と共創し、輝く未来に躍動する知の拠点』として、世界に誇れる先端研究大学を、全構成員で目指していく覚悟です。引き続き、みなさまのご支援、ご協力をよろしくお願い致します。