外国語運用能力はいかに熟達化するか

外国語運用能力はいかに熟達化するか

言語情報処理の自動化プロセスを探る

外国語学習者の言語運用能力が熟達化するに伴って、脳内ではどのような変化が起こっているのか? 言語情報処理の自動化プロセスをさまざまな観点から解説。

  • 著者
  • 横川博一, 定藤規弘, 吉田晴世 編著
  • 出版年月
  • 2014年03月
  • ISBN
  • 9784775402023

外国語学習者の言語運用能力が熟達化するに伴って、学習者の脳内では、どのような変化が起こっているのか? 言語情報処理の自動化プロセスを語彙学習、文理解、文産出、外国語学習の観点から、さまざまな行動実験、脳神経科学実験などを通して得られた最新の知見にもとづき解説したものです。

なお、本書は、平成21~25年度科学研究費補助金?基盤研究(A)の研究成果をまとめたものです。

国際コミュニケーションセンター 教授?横川博一


目次

  • 第1部 語彙の学習と処理
    • 音声による模倣?復唱は未知単語の学習の初期プロセスにどのような役割を果たすか
    • 外国語単語の音声と意味の連合はどのように進むのか ──脳科学から探る外国語の語彙習得
  • 第2部 文理解
    • 外国語の文理解プロセスにおいて動詞の下位範疇化情報はいかに利用されるか
    • 関係節の理解はなぜ難しいのか ―外国語文理解における処理負荷の影響
    • 外国語の文処理プロセスにおいて形態統語?意味情報はいかに利用されるか ―眼球運動?事象関連電位からの検討
  • 第3部 文産出
    • 外国語学習者の文産出 ―脳内にどのような統語表象をもっているか
    • 外国語学習者の文産出プロセスにおいて語彙検索処理の負荷はどのように影響するか
  • 第4部 外国語の学習
    • シャドーイング訓練によって日本語学習者の発音はどう変化するか
    • 文章理解の個人差の要因とタスクの効果 ―眼球運動測定による検討
    • 処理の視点からみた外国語学習者困難 ―文法操作力を高める
    • 応答練習:質問に答える練習
    • 外国語の産出と理解プロセスの熟達化に関わる脳内メカニズム―fMRIによる検討