10月11日(土)、神戸大学百年記念館「六甲ホール」にて、第36回山口誓子学術振興基金公開講演会を開催し、学外から約70名の方が参加しました。
本講演は、俳人の故山口誓子?波津女ご夫妻から寄贈いただいた基金により、本学が日本の俳句研究の拠点の一つとして運営しているものです。

今年は、愛媛大学教育学部教授?青木亮人先生をお招きし、 「俳句、映画、写真の邂逅 ― 誓子『汽罐車』連作の凄みを探る ―」と題してご講演いただきました。
講演では、1920?30年代の芸術潮流を山口誓子がどのように踏まえていたのかを想像しつつ、誓子が30代であった昭和10年頃の戦前期に詠んだ俳句について、代表作のひとつである大阪駅構内を題材とした「汽罐車」連作を中心に取り上げられ、当時の映画作品や写真をスクリーンで紹介しながらご発表いただきました。
誓子は視覚芸術の要素を先進的な感覚で俳句に取り込み、その表現力は突出していたこと、当時の俳人たちの憧れを集めたことなど、具体的なお話でご紹介いただき、俳人?誓子の表現者としてのすごみを窺うことができる、大変興味深いお話でした。
なお、青木先生のご厚意により、今回のご講演配布資料をダウンロードしていただけます。
以下「資料のダウンロードはこちらから」よりぜひご覧ください。
第36回山口誓子学術振興基金公開講演会
講師:青木 亮人氏(愛媛大学教育学部 教授)
演題:「俳句、映画、写真の邂逅 ―誓子「汽罐車」連作の凄みを探る―」
後援:公益社団法人俳人協会/朝日新聞神戸総局/兵庫県教育委員会
/神戸市教育委員会/西宮市教育委員会
ご講演の様子を、大学公式YouTubeチャンネルでも公開いたします。
ご視聴は こちらから
※講演中に会場で投影された映画は権利の関係上、公開動画に含まれておりません。
資料のダウンロードはこちらから(ご講演資料?参考資料)
山口誓子学術振興基金では、講演会のほかに山口誓子記念館、誓子?波津女俳句俳諧文庫の
運営も行っています。これらの施設は一般開放もしていますので、ご興味をお持ちの方は
HPをご覧ください。
山口誓子記念館
(研究推進部研究推進課)