
2025年3月10日(月) 第3回近畿?学×神??学SDGsフォーラム (第10回神??学SDGsフォーラム)を開催しました。
近畿?学×神??学SDGsフォーラムでは、これまで「食の循環」、「森林の保全と利活用」のテーマでそれぞれの分野の専門家から最新の知見を紹介いただき、日本の課題と解決の方向性を議論してきました。第3回目となる今回は、「暮らしと人体のサステナビリティ」をテーマに私たちの日々の暮らしや私たち自身の長期安定性について、熱エネルギーと物質移動の観点から議論いたしました。
フォーラムはオンライン形式(Zoom)で、以下のプログラムに沿って行われました。
後日、アーカイブ配信予定ですので、見逃した方はぜひそちらをご覧ください。
岩前 篤(近畿大学建築学部 教授?副学長)
主題解説
南村 紀史(タイガー魔法瓶㈱ 商品企画第2チーム マネージャー)
「100年培った魔法瓶技術を活用したステンレス密封真空断熱パネル」
既存の真空断熱パネルはその使用素材と封止方法ゆえに、どうしても経時的な性能低下が生じます。タイガー魔法瓶㈱が100年培ってきた魔法瓶技術(ステンレス加工?溶接技術)により長寿命?不燃を目指した、開発中のステンレス密封真空断熱パネルについてご紹介いただきました。
進藤 宏行(神戸大学 カーボンニュートラル推進本部 先端スマート技術研究開発センター 特命助教)
「あと25年 カーボンニュートラルの実現へ向けて」
2050年カーボンニュートラルの実現へ向け、あらゆる分野でCO2排出削減効果が高い技術の開発が進められていいます。暮らしと密接な関係にある都市?建築分野における技術開発事例を紹介いただき、CO2 排出削減の持続可能な取り組みについてお話いただきました。
近藤 徳彦(神戸大学人間発達環境学研究科/国際人間科学部 教授)
「環境との調和に関わる人の生理的適応能」
温度や湿度変化に対してからだの内部の恒常性を維持するために、人は汗などの自律性体温調節と、服を着るなどの行動性体温調節をバランスよく備えています。今回のフォーラムでは、この調節を概説いただき、暮らしと人体のサステナビリティーを考える情報を提供いただきました。
藤田 浩司(近畿大学生物理工学部 准教授)
「住宅の温熱環境と健康」
約2万4千人を対象とした転居者へのアンケート結果から、断熱性の高い住宅に転居した人の方が様々な疾患の改善率が高くなることが明らかとなっています。このデータを基にして推定した住宅内温熱環境と各疾患の有病率や医療費?薬剤費との関係等について解説いただきました。
【パネルディスカッション】
登壇者:南村 紀史(タイガー魔法瓶㈱ 商品企画第2チーム マネージャー)
進藤 宏行(神戸大学 カーボンニュートラル推進本部 先端スマート技術研究開発センター 特命助教)
近藤 徳彦(神戸大学人間発達環境学研究科/国際人間科学部 教授)
藤田 浩司(近畿大学生物理工学部 准教授)
ファシリテーター:岩前 篤(近畿大学建築学部 教授?副学長)
喜多 隆(神戸大学SDGs推進室長?副学長)
視聴者からの質問をもとにそれぞれの議題において活発な議論が取り交わされました。
今後もSDGs推進室では、このようなフォーラムを定期的に開催していく予定です。
(SDGs推進室)