1月23日に鶴甲第一キャンパスにおいて、ゲストレクチャー「知りたい!通訳案内士の世界 ~日本のおもてなし最前線~」を開催しました。観光人材の育成を重要課題の一つとしている観光庁の依頼により実現したもので、国家資格である「通訳案内士」をテーマとして講義が行われました。

本学出身者でもある観光庁の府中裕紀?国際観光課課長補佐から政府の観光政策についての解説がなされた後、神戸(結水荘)を拠点に通訳ガイド業に従事している田中智美?T's ネットワーク代表が、ご自身の経験を語りながら、通訳ガイドという仕事について講演されました。また、郡司聡史?国際観光課主査から観光庁が所管する「全国通訳案内士試験」についての説明もありました。

 

会場には、さまざまな学部の学生が参加しました。そのなかには、田中さんが講師をつとめた神戸観光局「神戸インバウンドガイド育成プログラム」を受講した学生や第30回神戸ルミナリエの会場でガイドをつとめる学生がおり、彼女たちが講師や関係者へ熱心に質問する光景もみられました。JRや地方自治体などで活躍する卒業生やDMO(観光地域づくり法人)やベンチャー企業に勤務する方々も聴講しました。

講演後は、講演会のために来学した観光庁(国際観光部)、国土交通省(近畿運輸局)、神戸観光局、日本観光振興協会、日本旅行(講演会実施事務局)、通訳ガイドの方々を交えた懇談会が開かれました。そこでは、今後の観光人材育成、国家資格制度、地域と大学の連携などについて意見が交わされ、次年度以降の取り組みについても議論されました。

 

神戸大学はすでに、民間企業だけでなく、観光庁や兵庫県などの中央省庁?地方自治体、神戸観光局やJNTO(政府観光局)をはじめとするDMO?外郭団体などへ優れた人材を多数輩出し、観光の発展に寄与してきました。今後も国際人間科学部?国際文化学研究科を中心に、観光をテーマとした教育研究?社会連携を推し進めていきます。

(国際文化学研究科)