2024年12月3日 神戸大学および信金中央金庫による共同研究にかかるシンポジウム 神戸大学経済経営研究所、信金中央金庫主催公開シンポジウム「持続可能な地域経済社会の実現に向けて」が開催されました。

神戸大学経済経営研究所では、共同研究等を通じて、地方自治体、地域企業、地域金融機関、地域支援団体などとの連携を図っており、地域連携活動の拠点として地域の金融機関様や団体様との共同研究を強力に推進しております。

神戸大学と信金中央金庫は、2023年より中小企業の脱炭素経営の実現を目指して共同研究を進めてきました。

本シンポジウムの目的は、共同研究の成果および「しんきんグリーンプロジェクト」の2030年における具体的なゴールを発信することにより、脱炭素化等の環境負荷低減に向けた取り組みを加速し、持続可能な地域経済社会の実現に貢献することです。

 

まず須藤浩さん(信金中央金庫副理事長)による挨拶に続き、第1部では、堀本善雄さん(金融庁 総合政策局 政策立案総括審議官)が「金融庁におけるサステナブルファイナンスの取組み」と題し、続いて、髙栁裕久さん(浜松いわた信用金庫 理事長)が「浜松いわた信用金庫における脱炭素施策」と題して基調講演を行いました。

続く第2部では、大塚琴美さん(信金中央金庫 サステナビリティ推進部長)により、共同研究の背景、共同研究が目指すものの報告が行われました。そして、家森信善教授(神戸大学経済経営研究所 地域共創研究推進センター長)により、共同研究の成果の報告が行われました。

 

 

次に、谷地譲さん(有限会社谷地林業 代表取締役)と新谷聡さん(盛岡信用金庫 企画部財務企画課長)が「循環型林業の実践による脱炭素化?経済的価値創出の両立」と題し、そして、新家春輝さん(有限会社新家青果 代表取締役)と安田明充さん(淡路信用金庫 都志支店長)が「有機農業×GLOBAL.GAPによる淡路島産玉ねぎのブランド化?SDGsの推進」と題して、中小企業における先導的取組事例の紹介を行いました。

 

また、広沢将之さん(信金中央金庫 サステナビリティ推進部 上席審議役兼グリーンプロジェクト推進室長)からは、「しんきんグリーンプロジェクト」の2030年におけるゴールについての報告が行われました。

 

最後に、西谷公孝教授(神戸大学経済経営研究所 副所長)から、閉会の挨拶がありました。

 

シンポジウムはハイブリッド形式で行われ、信金中央金庫 京橋別館3階 大会議室に直接来場いただいた110名、オンラインで参加された210名、計320名もの企業?組織と個人の方に参加していただきました。

 

今回は、金融機関や製造業を中心に様々な立場から多くのご参加をいただき、中小企業の脱炭素経営に関する姿勢や経済面での脱炭素化経営の推進について知ることができてよかった、参加者の意識を高め、具体的行動や実効性向上に繋がる充実したプログラムだったなど、高い評価の声をいただきました。

 

本共同研究は、地域の成長?持続可能性向上というポジティブなインパクトを実現するために、信用金庫の実践の基礎づけることができたと評価できます。なお、本共同研究で実施したアンケート調査結果については、神戸大学経済経営研究所のDPとして公表します。また、共同研究全体のとりまとめは、信金中央金庫 地域?中小企業研究所『信金中金月報』において公表する予定です。